『税務調査の裏側』~セミナー参加レポート(続編)

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

2月17日に開催された相続対策コンサルタント向けのフォローアップセミナーに参加しました。
テーマは『国税出身税理士が教える税務調査の裏側』

このセミナーは1月20日に開催された
「税務調査に入られない相続税申告書の作り方」の続編にあたります。

前回のセミナーでは、税務調査を受けにくい申告書の作り方について学びましたが、
今回はさらに踏み込んで、税務調査の実態や調査官の視点について深掘りされました。

前回のセミナーについてのレポートはこちら👇


税務署の相続税調査は、単なる書類チェックにとどまらず
被相続人の生活背景や資産の動きを細かく分析するものです。


例えば、遺産分割協議書の不備や預金の大きな移動があれば、
相続財産の申告漏れを疑われることになります。


今回のセミナーでは、そうした調査のプロセスを、国税OBであり相続税専門の石田一弘税理士が
元国税の視点から詳しく解説してくださいました!

税務調査の流れと調査対象の選定基準

申告書が提出されると、まず形式的なチェックが行われます。
法定相続人の数や計算誤り、添付書類の不足が確認されるのはもちろんですが、
近年では金融機関のデータと照らし合わせた詳細な分析も行われています。


特に、一億円以上の相続財産がある場合は、
税務署がより厳しくチェックする傾向があります。

調査対象の選定基準としては、申告内容と過去の資産の動きの整合性が重視されます。


過去の所得税申告書から被相続人の所得の状況が把握されていて
それと相続税申告の内容に矛盾がないかが確認されたり、


生前に多額の資金の流れがあったにもかかわらず申告書に記載がない場合などは
名義預金や申告漏れの疑いを持たれ、調査対象となる可能性が高まります。


また、特定の税理士事務所の申告書が頻繁に指摘を受けている場合などは
その税理士が関与した案件が重点的にチェックされることもあるとのことで
これについては少し驚くとともに身が引き締まりました。

調査官が現場で見るポイント

調査官は、単に申告書上の数字を見るだけでなく
現場で実際の資産の状況を確認します。


例えば、調査官が自宅に訪問する「臨宅調査」では、
家の外観や庭の様子を見ながら、申告されていない資産がないかを探ります。
立派な庭園などがある場合、その整備費用の出所を確認することもあります。

預金の流れを確認する際、貸金庫の有無やその利用状況も重要なチェックポイントとなります。
調査官は通常、貸金庫の契約情報や開閉履歴を金融機関の記録から確認し、相続開始直前の動きを精査します。


相続発生直前の高額な現金の引き出しも、調査官が注目するポイントの一つです。
使途が不明な場合、未申告の財産に関連していないかを慎重に調査し
詳細な説明を求められることもあります。


今回のセミナーでは、こうした調査の具体的な流れやポイントについて
過去の事例を交えながら詳しく解説されていました。

税理士の対応が調査結果を左右する

相続税に限らず、税務調査では立ち会う税理士の対応が極めて重要になります。
調査官の指摘に対して過剰に反論するのは逆効果ですが、何も主張しないのも問題…


納税者の権利を守りながら、適切な説明を行うというさじ加減が肝なのです。

例えば「生前贈与はなかった」と相続人が回答したにもかかわらず
預金の流れからその回答と明らかに矛盾する事実が発覚した場合


過去のお金の流れが贈与と認められるのか、
あるいは「贈与は成立していない」として貸付金とみなされ相続税の課税対象になるのか
なども税理士の対応や説明次第で変わることがあるとのことでした。

まとめ

今回のセミナーでは、税務調査の実態や裏側をリアルに知ることができました。
調査のプロセスを理解し、事前に適切な対策を講じることで
無用なトラブルを避けることが可能になります。


特に、相続財産の適切な管理と税理士の対応が、
税務調査の結果に大きく影響することを改めて実感しました。

1月20日に続き今回のセミナーでは税務調査の視点を学び、
調査対象となるポイントや事前に備えるべき点をあらためて整理することができました。


今後もこの学びを活かしながら、相続税申告の作成においても
チェックやレビュー業務においても、より的確な判断とサポートができるよう努めてまいります!


余談ですが、セミナーのお礼も兼ねて講師の石田先生にご連絡させていただいたところ
ありがたいことにお目にかかってご挨拶する機会をいただいて
さらにLINEでお友達にもなっていただいて感激です(^▽^)/




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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴24年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。