
想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!
オーディブルで湊かなえさんの『未来』を聴きました。

「未来(湊かなえ)」(双葉文庫)
デビュー作『告白』以来、“イヤミスの女王”とも呼ばれてきた湊かなえさん。
今回の『未来』は、その呼び名から連想される「後味の悪さ」や「心理のえぐり」だけではなく、人と人との関係に真正面から向き合った物語でした。
主人公・章子は十歳で父を亡くした少女。
ある日、三十歳になった「未来の自分」から手紙を受け取り、その言葉に励まされながら日記を書き続けます。
いじめ、家庭の不安定さ、先生とのやりとり─子どもにはどうにもできない現実に直面しながらも、「未来には希望がある」と信じようとする章子。
けれど中学に入ると、彼女を待っていたのは幸せを信じ切れない出来事の連続でした。
浮かび上がってくるのは、子どもを追い詰めるのも大人なら、救うことができるのもまた大人であるという現実です。
湊かなえさんは“悪意そのもの”を描くのではなく、人と人とのあいだに生まれるすれ違いや歪みをすくい取り、そこから希望の光を差し込んでいました。
登場人物それぞれの視点が重なり合うことで、単純に「加害者」「被害者」と割り切れない複雑さが浮かび上がり、誰もが自分の正義を背負って生きていることを強く実感させられます。
『告白』と「イヤミスの女王」
『未来』を聴き終えてすぐに、2009年本屋大賞を受賞し、映画化もされたデビュー作『告白』を聴きました。
『未来』が「子どもの目線から未来を信じたいと願う物語」だとすれば、『告白』は「大人と子どものあいだに横たわる断絶の痛み」を描いている。淡々とした筆致なのに緊張感に満ちていて、やはり一気に引き込まれます。
湊かなえさんが“イヤミスの女王”と呼ばれてきた背景には、映画化もされたこの『告白』の衝撃が大きく関わっています。
イヤミス(嫌ミス)とは、読後に「もやもや」「ざわざわ」とした後味を残すミステリーのこと。
謎解きの爽快さを味わう従来のミステリーとは異なり、心理の奥をえぐるような余韻を特徴とします。
湊かなえさんは、残酷な描写を前面に出すのではなく、心の奥に潜む闇や罪悪感、すれ違いを静かに、しかし鋭く描き出すのを得意とするようです。
語り手の切り替えや緻密な伏線、どんでん返しで読者を唸らせる構成もまた、強烈な印象を残します。
だからこそ「イヤミスの女王」という呼び名は皮肉ではなく、むしろ読者が「湊かなえさんの作品といえばイヤミス」と期待して手に取るほどのブランドになっているのだと思います。
ただ、湊かなえさんの本質は“悪意そのもの”を描くことではないとご本人も語っておられます。
人と人の関係性に目を向け、その中で人はなぜ壊れ、どう立ち直ろうとするのか─そこに焦点を当て続けている作家だと感じます。
『未来』の読後感にどこか温かさが残るのも、関係をつなぎ直そうとする姿を描いているからでしょう。
物語から広がる問いかけ

私はふだん、相続や介護というテーマを通じて、「家族の中でどう想いを伝え合うか」「どうすれば後悔のない未来を迎えられるか」という問いと向き合っています。
その現場では、人それぞれが事情や正義を抱えていて、誰かにとっての“正しい判断”が、別の誰かを苦しめてしまうことも少なくありません。
『未来』や『告白』に描かれていた人間関係のほころびや葛藤は、まさに日々出会うご家族の姿と重なりました。
だからこそ、関係の中で生まれる痛みやすれ違いを放置せず、できるだけ早く言葉にして確かめ合うことが大切なのだと、あらためて強く感じます。
これまで触れてこなかった湊かなえさんの作品に
このタイミングで出会ったことにも意味があるのだと思います。
物語の登場人物たちの声は、今も問いかけてきます。
─「あなたは、誰とどんな未来を描きますか?」と。
次は介護ミステリと言われるこちらの作品も読んでみたいと思います。
「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、
静かに、でも確かに未来へつなげるために─
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