スマホやパソコンの中に眠る“もうひとつの遺産”─あの夏のドラマ『dele』が教えてくれたこと

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

2018年の夏、金曜ナイトドラマ『dele(ディーリー)』(テレビ朝日系)に夢中になっていました。
山田孝之さんと菅田将暉さんのダブル主演。



このふたりの静かな掛け合い、そして一話ごとに深く心を揺さぶる物語に、毎週金曜の夜が待ち遠しかったのを覚えています。

物語の舞台は、依頼人の「死後」、パソコンやスマホに残されたデジタルデータを秘密裏に削除する会社「dele.LIFE」。
人には知られたくない記録、想い、過去─。



それらを“消す”という行為を通じて、逆に「生きた証」や「人とのつながり」を描くという、当時としてはとても斬新なテーマでした。

私自身も「死後に残るデータ」という言葉に強く惹かれ、ドラマを観ながらふと考えました。
もし自分に“その時”が訪れたら、私のスマホやパソコンの中には、どんなデータが残るのだろう。



そしてそれを、誰が、どう扱うのだろう─と。

デジタル遺品とデジタル遺産

ドラマ『dele』が扱っていたのは、SNSアカウントやスマホ・PC内の画像、連絡先、文章データなど、いわゆる「デジタル遺品」と呼ばれるもの



一方、「デジタル遺産」というと一般的には、ネットバンクや暗号資産(仮想通貨)、マイルやポイント、電子マネーなど、“お金に関わるデジタル上の財産”を指します。

  • ネットバンクや証券口座
  • 暗号資産(仮想通貨)
  • 電子マネー、ポイント、マイル
  • サブスク(動画・音楽配信など)
  • オンラインサロンの会費
  • 各種クラウドストレージ など

これらは、ほとんどがIDとパスワードで守られています。
だからこそ、本人以外には存在すら気づかれないままになってしまうことが少なくありません。

もし家族が亡くなっても、定期課金のサービスが自動で継続されていたり、逆に、本人しか知らないネット口座の資産に誰もアクセスできず、結局そのままになってしまったり。



そんな「デジタルの置き去り」が、近年急速に増えています。

もしも、あなたのスマホが“鍵”だとしたら

スマホの中には、私たちの人生が詰まっています。



写真、連絡先、スケジュール、思い出のメッセージ。
それらは、目には見えないけれど確かに「その人らしさ」が刻まれた大切な記録です。

けれども、デジタルデータは“形”がない分、誰かが亡くなったとき、残された人がどう扱えばいいのかがとても難しいのです。

例えば─



・LINEやSNSのアカウントをどうするか。
・スマホやPCのロックを解除できる人はいるのか。
・ネットバンクや電子マネーの残高を把握しているか。

こうした情報が一つでも欠けると、相続手続きがスムーズに進まないばかりか、「解約できずに支払いだけが続く」という事態も起こりえます。

「財産を守るためのデータ」が、いつのまにか「家族を困らせるデータ」に変わってしまう。
それがデジタル遺産の怖いところです。

デジタル遺産の“生前整理”を

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、デジタル遺産の整理は、現代版の“生前整理”です。



まずは、ご自身が利用しているネット口座・サブスク・電子マネーなどをリスト化してみましょう。



もう使っていないサービスはこの機会に解約。
どうしても残しておきたいアカウントは、信頼できる家族に共有しておく。
それだけでも、将来の混乱を大きく減らせます。

「断捨離」はモノだけでなく、データにも有効です。
思い出を残しつつ、不要なものを減らすことが、家族へのやさしさにつながります。

想いをつなぐために

ドラマ『dele』では、“消すこと”が人の尊厳を守る行為として描かれていました。
けれど現実の相続の世界では、“遺すこと”で想いをつなぎます。

大切なのは、「何を消すか」「何を遺すか」を自分の意思で選ぶこと。
それは、遺言書と同じくらい、これからの時代に必要な「心の準備」です。

デジタルの世界に散らばったあなたの足跡も、きっと誰かにとっては、大切な“想いのかけら”になるかもしれません。

「いつかやらなきゃ」ではなく、「今日から少しずつ」。
デジタルも、“想いを未来へつなぐ”大切な準備のひとつです。



「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


相続や生前対策に関するご相談はお気軽にどうぞ!

イベントやお得な情報をメルマガやLINE公式からご案内しています!

「想いと豊かさを未来へ繫ぐメルマガ」
今すぐ登録

「あなたにぴったりの認知症予防法タイプ診断」をどうぞ♪
プレゼントも受け取ってください🎁
その1「想いを繫ぐ 相続診断チェックシート」
その2「相続トラブルを防ぐ3つのステップ」

LINE公式
ご登録で動画プレゼント🎁
\知らないとヤバい!?/
「相続対策が今すぐ!必要な理由」

はじめの一歩にぜひどうぞ【note記事】
\生前対策 “はじめの一歩” /
専門家に相談する前に 家族で相続を考える「3つの質問」

※画像をクリック!


この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。