AI時代の税務リテラシー~「AIがそう言っていた」では済ませられない世界

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!


最近、SNSで「確定申告作業をAIに聞きながらやっている」という投稿をちらほら見かけました。

ここでいう“AI”は、たとえばChatGPT やGoogle Gemini のような対話型の生成AI、
あるいは会計ソフトに組み込まれているAI機能などを指しているようです。

具体的にどんな質問をしているのかまでは分かりませんが、AIと対話しながら申告作業を進める、というスタイルが
少しずつ広がっているようです。

便利な時代だなぁと思う一方で、気になることもあります。

AIに聞くメリット

まず、AIに税務や会計のことを相談するメリットには次のようなものがあるでしょう。

・24時間いつでも聞ける
・専門用語をわかりやすく説明してくれる
・制度の全体像をつかむのに便利
・自分の疑問を整理する練習になる
・どんなことを何度聞いても怒らないで寄り添ってもらえる

検索エンジンで断片的な情報を拾って、どんどんわからないことが連鎖し、沼にハマってしまうよりは、
対話形式で「そもそもどういう仕組み?」などと聞けるので、レベルに合わせて段階的に理解を深められます。


税金に苦手意識がある人にとっては、心理的なハードルを下げる効果もあるでしょう。

税務は少し特殊な世界

税務の世界は、

・法令
・通達
・裁決や裁判例
・そして何より大切な“事実関係”

これらを組み合わせて判断(正確には事実関係を法令等の規定に「あてはめて」課税関係を決定)します。

例えば、不動産を売ったのならば、その不動産はいつ、誰から、いくらで取得したのか。
売る前に自分で住んでいたのか、誰かに貸していたのか、空き家だったのか。
以前は住んでいたのなら、住まなくなったのはいつなのか、などなど…

さまざまな条件によって、売却による税金の額に影響が出る場合があります。

AIは文章生成はとても上手です。
ですが、条文番号を誤ったり、存在しない規定を“それらしく”説明してしまうことがあります。



しかも、かなり自信満々に。

先日、試しにある場合を想定して課税関係をAIに尋ねてみました。
もちろん、「根拠を示して」という指示も入れました。

すると、自信満々の結論が、「租税特別措置法〇条によれば…」と、いかにもそれらしい説明とともに返ってきました。

しかし、実際に条文を確認すると、そのような規定は存在しません。
条文自体はあるのですが、内容が全く違うのです。



chat GPT、Perplexity、Geminiなどで何回か試してみましたが、ケースによって程度の差はあれど、
かなりそれっぽいデタラメの数々を目にして驚きました。

私は専門家だし、日頃から条文を徹底的に確認する習慣があるので気づけますが、
一般の方がデタラメな説明をそのまま信じてしまったらどうなるでしょうか。

怖いと思いませんか?


税務は「なんとなく」で決められる世界ではありません。
課税は法律(条文)に基づいて行われます。
だからこそ、根拠を確認しないまま進めば、思わぬリスクにつながりかねません。

問題はAIではなく使い方

とはいえ、「間違えやがって!」とAIを責めるのは見当違いでしょう。

AIが悪いのではありません。
思考停止のまま使うことこそがリスクなのです。

・そもそもその条文は存在するか。内容は正確か。
・税制改正などで変わっていないか。
・自分の事実関係に本当に当てはまるのか。


こうした確認をせずに進めることが、危険なのです。

少し手間はかかりますが、AIとのやりとりを通じて

✅全体像をつかむ
✅ 専門用語の意味を理解する
✅ 自分の疑問点を整理する
e-Gov法令検索(政府公式の法令データベース)などで条文を確認する



こんな進め方ができれば、これほど心強いツールはありません。
AIは「答え」そのものというより、問いを深めるための壁打ち相手
そう捉えて上手に付き合いたいものです。

まとめ

税は「たぶん大丈夫」では済まない世界。
「AIがそう言っていた」と言っても、税務署が許してくれるわけではありません。

だからこそ、

・鵜呑みにしない
・根拠を確認する
・情報が最新かどうかを確かめる

この姿勢が欠かせません。

そして必要に応じて専門家に確認する。
その線引きを意識しておくだけでも、安心感は大きく変わります。

これからは、「AIに頼るかどうか」ではなく、AIとどう付き合うかが問われる時代だと思います。
任せきりにするのではなく、一緒に考えながら整理していく。

主体は、あくまで自分でありながら、AIもまた、思考を深め、整理し、問題解決へ向かうためのパートナー。

便利さに流されるのではなく、ともに考え、ともに確かめていく。
そうした関係を築ければ、AIは税務の世界でも、心強い伴走者になり得るのだと思います。


「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。