仕事も家族も手放さないために~「介護離職の真実」セミナー参加レポート

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

先日、相続対策コンサルタントのフォローアップ講座で、
「相続の現場から見えた介護離職の真実~仕事も家族も手放さない相続設計とは」
と題するセミナーを受講しました。

講師は、株式会社モシアス 代表取締役の今井絵美さん。


モシアスという社名には、
「もしも明日が最後の日でも後悔しない今日を生きる」という想いが込められているそうです。

今回の講座でまず印象に残ったのは、「人生と経営の両方を壊すリスク」という言葉。
介護離職が個人や家族のみならず、社会全体にも大きな影響を及ぼす危険性を示唆していて衝撃を受けました。

2024年3月に経済産業省が公表した
仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」によれば、
2030年には仕事をしながら家族等の介護に従事する人は約318万人に達し、
それに伴う経済的損失は約9兆円にのぼると推計されています。

さらに、令和6年版高齢社会白書によれば、家族の介護や看護を理由に離職する人は年間約10.6万人
そのうち女性が75.3%を占めているのだそうです。

介護離職は、ただ「大変だよね」で済ませられる話ではなく、企業にとっても社会にとっても、すでに無視できない課題になっているのだとあらためて知りました。

介護離職につながる三つの誤解

そのうえで今井さんが話されていたのが、介護離職につながる3つの誤解についてです。

① 介護離職したらなんとかなる
② 介護離職したら負担が減る
③ 親の介護をすることが最善

特に3つ目は、とても考えさせられました。

親の介護をしないと親不孝なのか。
今の時代に、仕事を辞めてでも親の介護をすることは、当の親にとって本当にうれしいことなのか。

ご相談を受けていると、親の認知症対策や相続対策について、「自分がやらなければ」と一人で抱え込んでおられる方も多いと感じます。
子どもが自分の仕事や人生まで手放してしまうことなど、親も望んではいないはずです。
難しい問題ではありますが、立ち止まって考える必要があると思います。

私の母は生前、「子どもたちに迷惑をかけないように」といつも口にしていて、
自分の老い支度やさまざまな備えを少しずつ整えてくれました。
そしてさらに、もしものときの医療についての希望なども含め、手紙に書いて残してくれていたおかげで、晩年から相続に至るまで、家族は大きな苦労をすることなく向き合うことができました。

もちろん、親の側が準備をしていても介護そのものが楽になるわけではありません。
けれど、


何をどう判断するのか
どこに何があるのか
誰が何を担うのか



そうしたことで必要以上に混乱せずにすんだのは、母自身が整えてくれた準備のおかげだと本当に感謝しています。

仕事と介護を両立するために

今井さんは、どうすればよいのかという具体策についても示してくださいました。

✅まず一つ目は、
早めに介護のプロに相談する。

地域包括支援センターは、その入口としてとても大切な存在です。

✅二つ目は、
家族会などに参加する。

認知症の親を介護している家族の会や認知症カフェなど、同じ立場の人とつながる場があることも紹介されました。
地域名で検索したり、社会福祉協議会に問い合わせたりすることで、情報につながることもあるそうです。

✅三つ目は、
勤務先の両立支援制度を自ら提案・改善する。

会社に制度があっても十分に知られていなかったり、実際には使いにくかったりすることもあります。
だからこそ、あるものを使うだけでなく、必要に応じて改善を働きかける視点も大切だというお話でした。

2025年4月 育児・介護休業法改正と企業の役割

こうした背景のもと、2025年4月には育児・介護休業法が改正され、企業に対して仕事と介護の両立支援を強化する取り組みも進められています。


私自身も、今回の講座を通して改めて詳しく知ったのですが、
今回の改正では、企業が従業員の介護離職を防ぐために、次のような対応を行うことが義務付けられました。

・介護離職防止のための雇用環境整備
・介護に直面した従業員への制度の個別周知と利用意向の確認
・40歳前後の段階からの両立支援制度の情報提供
・テレワークなど柔軟な働き方の導入(努力義務)


これまで「制度はあるが知られていない」「実際には使いにくい」といった課題も指摘されてきましたが、
今回の改正によって、企業が従業員に対して制度を周知し、
仕事と介護を両立できる環境を整えることがより明確に求められるようになりました。

(参考)「育児・介護休業法改正ポイントのご案内(厚生労働省)」

終わりに

今回のセミナーを通して、介護離職は、決して「家族の問題」だけで終わるものではないとあらためて認識しました。
同時に、仕事を辞めるかどうかという極端な選択の前に、制度や相談先など、活用できる仕組みは意外と多く存在しているということ。

相続や生前対策に関わりながら感じるのは、人生の後半に起こる出来事の多くは、
ある日突然始まるものではあっても、まったく備えができないものではないということです。

介護や相続は「その時になってから考えればいい」と思われがちですが、
実際には、親が元気なうちの準備や家族での共有が、その後の家族の負担や選択肢を大きく左右するのです。

だからこそこれからも、単に財産やお金の話だけではなく、介護や家族の暮らしまで見据えた準備についても
お伝えしていきたいと思います。

仕事も家族も手放さないために。
人生の後半を、穏やかに、そして自分らしく生きていくために。

相続というテーマを通して、そうした備えを一緒に考えていくのが
これからの自分の役割なのだとあらためて強く感じました。



「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。