
想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!
先日、オーディブルで久坂部羊(くさかべ・よう)さんの小説『告知』を聴きました。
久坂部さんは、外科・麻酔科の研修を経て外務省医務官としての海外勤務を経験し、帰国後は在宅医療や高齢者医療、終末期医療にも携わってきた医師でもある小説家です。
現場を知る人だからこそ描けるリアルな筆致に、最初から最後まで引き込まれました。

この作品は6編の連作短編で構成されており、それぞれの物語に“終末期”という共通のテーマが流れています。
表題作『告知』では、在宅医療専門の看護師が、末期がんでありながら病名告知を拒む患者と向き合います。
陽気にふるまうその患者の笑顔の奥に潜む不安、そして残された時間の中で揺れる家族や医療者の葛藤。
耳から入る朗読だからこそ、台詞や間合い、息遣いのひとつひとつが生々しく迫ってきます。
特に、ご遺体に綿を詰める場面などは、視覚ではなく音と想像で受け取るぶん、かえって五感に直接触れるようなリアルさに息を飲みました。現場の空気の温度や匂いまで感じられるようで、外を歩いていたのに目を見張ってあんぐりと口を開けた状態で固定されたまま、しばらく耳が離せませんでした。
ほかの短編でも、卵巣がん末期の妻を支える夫が医者不信から民間療法に傾く話や、最期の選択をめぐる家族のぶつかり合いなど、どれもフィクションでありながら現実に起こりうることばかり。そこに登場する人物たちは、決して善悪や正誤で割り切れない。それぞれの立場や想いが交錯し、読者(聴き手)に「自分だったらどうするか」という問いを突きつけてきます。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者の話もあり、ちょうど最近同じ病気をテーマにしたドラマを再放送で観て胸を詰まらせたばかりだったこともあり、特に心に残りました。
終末期というと暗く重いイメージがありますが、どの作品にも必ずしも絶望だけが描かれているわけではありません。残された時間をどう使うか、最後までその人らしさを保つために何ができるか─淡々と描かれる日常の中に、小さな救いや温もりが差し込まれています。だからこそ、聴き終えた後も暗い気持ちにならず、むしろ静かに心が動かされました。
登場人物や設定は実際とは変えているとはいえ、描かれる内容は事実に基づくものがほとんどと久坂部氏は語っています。実際に患者や家族の苦痛を目のあたりにしたからこそ、読む(聴く)人にも圧倒的な臨場感で迫ってくるのだと思いました。

現実と地続きの“選択”
私の仕事もまた、相続の備えのお手伝いなどを通じて「その人がどう生き、どう去りたいのか」「残された人たちが大切な人をどう送りたいのか」「その後の人生をどう生きたいのか」などのさまざまな想いに寄り添うものです。
現実の現場でも、小説の登場人物のように、本人や家族の想いが一致しないことがあります。
それでも、早い段階で想いを言葉にし、共有し、形にしておくことで、残される家族が迷わずに最期を迎えられる─
それは何度も目の当たりにしてきた事実です。命の終わり方は、その人の生き方そのもの。
そして、それは未来へのバトンの渡し方でもあります。
『告知』を聴きながら、物語の中の“選択”は、日々私たちが向き合っている現実と地続きであるとあらためて感じました。
これからも、自分自身の人生はもちろんのこと、仕事で関わる現場においてもこの静かな気づきを活かしていきたいと強く思います。
「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、
静かに、でも確かに未来へつなげるために─
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