伏見稲荷大社でいただいた神様からのメッセージ ―3年間のおみくじが教えてくれたこと~

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

先日、京都の伏見稲荷大社を参拝し、稲荷山に登ってきました。
稲荷山に登るのは、2024年から3年連続になります。


毎年、お山でおみくじを引くことも楽しみのひとつ。
今年もおみくじをいただいたのですが、過去2年間に引いたものと並べてみると、そこには不思議なほど一貫した流れがありました。


もちろん、おみくじが未来を決めるわけではありません。
それでも、時を経て振り返ると、そのときの自分に必要だった言葉が、そこに記されていたように感じられることがあります。


今回は、2024年から2026年までに引いた4回のおみくじを、そこに込められた意味とともに振り返ってみたいと思います。

2024年|独立間もない私への二つの教え

2023年11月に独立し、初めて自分の事業を営むことになった私。
2024年は、これから自分の仕事をどのように築いていくか、試行錯誤を重ねていた時期でした。


この年は、稲荷山を登る前と山頂で、それぞれおみくじを引きました。

十五番・中吉|仕事への熱意と誠実さを忘れない

「われはわがいなりの山の玉垣にあけくれ御世を祈るばかりぞ」

この和歌には、稲荷山の神域で、朝も夕も世の安泰を祈り続けるという、変わらぬ祈りの姿が詠まれています。

御教えには、自分の仕事に対する熱意を失うことへの戒めが記されていました。


熱意をなくせば、思いがけない災いを招くおそれがある。そして、正しい道を外れないよう、十分に注意しなければならないという内容です。


中吉という結果ではありましたが、決して手放しで喜べる内容ではありません。
私には、単に一生懸命働きなさいという意味ではなく、自分が何のためにこの仕事をするのか、その原点を見失ってはいけないという教えのように感じられました。


税理士として、専門家として、目先の成果や利益だけを追うのではなく、誠実に仕事と向き合うこと。
独立して間もない私にとって、身の引き締まるメッセージでした。

二十四番・吉凶不分末吉|功を急がず、一歩ずつ

「いなり山三つの玉垣うちたたきわがねぎごとを神もこたえよ」

山頂で引いたおみくじに記されていたのは、稲荷山の三つの玉垣に向かい、自分の願いを神様に届け、どうか応えてくださいと祈る和歌です。


ここでいう「ねぎごと」は、神様への願い事や祈願を意味します。
そして御教えは、成果を急ぎすぎることへの戒めでした。


物事を性急に進めるとかえって失敗を招く。順序を守り、気長に努力を重ねることが大切だと説いています。
「吉凶不分末吉」というのも、興味深い結果です。


今の段階では吉凶を簡単に分けられないものの、先々には吉へと向かう、という意味合いが感じられます。
独立したばかりの頃は、仕事の方向性にも、事業としての成果にも、いろいろな思いがありました。


できるだけ早く形にしたいと思う一方で、自分が本当に大切にしたいことは何なのか、考え続けていたように思います。
そんな私に届いたのが、「急がば回れ」というメッセージ。


一足飛びに結果を求めるのではなく、目の前のことを丁寧に積み重ねていく。
最初のおみくじと合わせると、誠実さを忘れず、焦らず、自分の仕事を育てていきなさいと背中を押していただいたような気がしました。

2025年|他人の意のままになってはいけない

二十六番・凶後吉|自分の人生を取り戻す

「浮身をばいとど藻屑になしはてゝ流れをとむるしがらみぞなき」

流れに身を任せるうちに、ついには藻屑のようになってしまう。それを押しとどめるものさえない。

そんな、心もとない情景を思わせる和歌です。


この年に引いたおみくじは、前年までとは一転して、非常に厳しいもので、正直少しショックを受けたほどです。




御教えには、次のように記されていました。
「他人の意のまゝになりすぎて、身を亡ぼす兆である。一日も早くたて直しをしない人生の敗者となる。今が最後の機会である。」
「人生の敗者」「最後の機会」という、かなり強い言葉。読んだときには、思わずドキッとする内容です。


ただし、吉凶は「凶後吉」。
最初は厳しい状況にあっても、その後には吉へと向かう可能性があるということです。


このおみくじが伝えているのは、単に周囲の人に注意しなさいということではないと思います。
人の期待に応えようとするあまり、自分の本心や判断を後回しにしていないか。


誰かが勧める生き方や働き方を、知らず知らずのうちに自分のものとして受け入れていないか。
そうしたことを、根本から問い直すような言葉に感じられます。


思えば、独立してからの私は、仕事だけでなく、さまざまな学びや活動、人とのつながりを通じて、自分なりの可能性を模索してきました。
その経験から得られたものはたくさんあります。


けれども、何かに参加すること、誰かとつながること、周囲の期待に応えることが、必ずしも自分の望む人生につながるとは限りません。


自分にとって本当に必要なものは何なのか。何を大切にし、何から距離を置くのか。




その選択を、誰かに委ねてはいけない。
この年のおみくじは、自分自身の人生の主導権を取り戻しなさいという、強い警告だったように思います。

2026年|迷いから覚め、自分の道を進む

二十九番・向大吉|心を正して進めば、万福招来

そして今年、2026年。

稲荷山で引いたのは、二十九番の「向大吉」でした。

「神直び直き心の花にこそ神の恵の露もおくらめ」




「神直び(かむなおび)」は、過ちや曲がったものを正し、本来の清らかな状態へと立ち返らせることに関わる言葉です。
まっすぐで清らかな心を花にたとえ、そこに神様の恵みが露のように降り注ぐ。
そんな情景が浮かぶ、美しい和歌です。


そして、御教えにはこうありました。
「永い間の迷いから覚めて、人世を見直して正しく進む兆である。あとは心掛と努力次第で、万福招来疑いない。」


昨年の厳しいおみくじを思い出すと、この言葉には特別なものを感じました。
2025年は、他人の意のままになりすぎることへの警告。
そして2026年は、長い迷いから覚め、人生を見直して正しく進む兆し。


まるで、前年に突きつけられた課題に対して、今年はその先の道を示していただいたようにも思えます。
この一年ほど、自分の時間やエネルギーの使い方について、以前にも増して考えるようになりました。


誰かに認められるために頑張るのでもなく、周囲と同じ方向へ進むために無理をするのでもなく、自分が本当に価値を感じることに力を注いでいきたい。


仕事でも、専門性を深め、目の前の課題に誠実に向き合うことには、変わらず大きな喜びを感じています。
一方で、仕事ばかりに追われるのではなく、自分自身の人生も楽しみたい。
そんな思いが、以前よりもはっきりしてきたように思います。


もう一つ、今年のおみくじには、印象的な言葉があります。

「何事も私をすてて、まことの道に従うべし」

ここでいう「私をすてて」とは、自分を犠牲にして他人に尽くすことではなく、私欲や我執にとらわれず、正しい道を歩むことと受け止めています。


これは、昨年の「他人の意のままになりすぎる」という戒めと、矛盾するものではありません。
他人に流されることも、自分の思いに固執することも、どちらも本来の道を見失う原因になり得る。


大切なのは、自分の心をまっすぐに保ち、誠実に判断しながら進んでいくことなのでしょう。
そして「向大吉」は、すでにすべてが満たされているという意味ではなく、これから大きな吉へと向かっていくという言葉。
御教えにも「心掛と努力次第で」とあります。


何もしなくても幸運が訪れるということではなく、これからの自分のあり方にかかっている。
そんなところも、コツコツと積み重ねることを大切にしてきた私には、しっくりきました。

3年間のおみくじを並べて見えてきたこと

こうして振り返ると、4回のおみくじは、それぞれ独立した言葉でありながら、一つの物語のようにも感じられます。


2024年は、仕事への熱意と誠実さを失わず、功を急がないこと。

2025年は、他人の意向に流されすぎず、自分の人生を立て直すこと。

そして2026年は、迷いから覚め、心を正して自分の道を進むこと。


興味深いのは、最初の年も今年も、結局は「正しい道を歩む」というところに行き着いていることです。
ただ、その意味は、3年前とは少し違って感じられます。


独立したばかりの頃は、専門家として、事業主として、いかに誠実に仕事を築いていくかということに、意識が向いていたように思います。


けれども、いろいろな経験を重ねるうちに、仕事だけでなく、自分自身がどのように生きたいのかということも、同じくらい大切になってきました。


誰かの期待に応える人生ではなく、自分で選び、自分で納得できる人生を歩むこと。
だからといって、他人を顧みず、好き勝手に生きるということでもありません。


自分の心に正直であることと、他者に誠実であること。
その両方を大切にしながら、これからも歩んでいきたいと思います。


おみくじの言葉をどのように受け止めるかは、人それぞれ。
私も、これが神様の意図そのものだと言い切るつもりはありません。


それでも、3年間の自分の歩みと重ねると、不思議なほど心に響くものがあります。



何より、今年いただいた言葉。

「万福招来疑いない」

なんともありがたいメッセージです。


まだまだ試行錯誤ですし、迷うこともあると思います。
それでも、これまでの経験を無駄にすることなく、自分が大切にしたいものを大切にしながら、一歩ずつ進んでいく。


そんな気持ちを新たにした、今年の稲荷山参拝でした。





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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴26年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
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