眠れない夜を超えて。~プレッシャーと歩む日々

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

とある役割から、税理士の方からの相談も多くいただきます。

先日も、ある税理士の方がこんなお話をされました。
「お客様の確定申告を終えて最近になって『あの処理が間違っていたかも』と気になってここ数日眠れないんです。」

お話を丁寧に伺い、条文や通達を紐解いていくことで、処理は適切で問題はなかったと確認でき、その方もとてもほっとされていました。


こんなふうに、プロとしての責任感やプレッシャー、そしてお客様の役に立ちたいという思いがひしひしと伝わるご相談を受けることは決して珍しくありません。

専門家にのしかかる「見えない重さ」

実は私自身も、組織に属していた頃に何度も同じような思いを経験してきました。

ビッグ4税理士法人での勤務時代も、外資系の事業会社でジャパンタックスマネジャー(日本法人の税務責任者)を務めていたときも、常にプレッシャーに追い詰められる日々でした。

緊張のあまり、会社の入るビルの1階のエレベーターホールで毎朝のようにえづいて(オエっとなって)いたことを思い出します。

夜中にふと案件や取引が頭をよぎり、「あの判断でよかったのかな」と気になってしまう。
とにかく一度頭の中から取り出しておかないと眠れないので、気づいたことや懸念点を自分の会社のメールアドレスに送る─そんな日々が続きました。

もちろん国内外の上司や同僚、外部の専門家とも連携しながら進めていましたが、日々の税務判断や国税局の税務調査対応など、最前線に立つ緊張感は独特でした。

特に、調査官数名が数ヶ月にわたって連日やってくる国税局の税務調査では、相当なプレッシャーがのしかかります。

「どの論点を突かれるだろう」
「こちらの説明はきちんと整理できているか」
「想定していない論点を指摘されたらどうしよう…」

淡々と準備を進めながらも、不安や警戒が常に頭から離れませんでした。

調査が進む中では、調査官から事業部の責任者を呼んで説明させてほしい、と求められる場面もあります。
その際は、事前に事業部長や担当者とミーティングを行い、想定される質問の内容や背景、調査官の意図を整理しながら論点の確認や資料の準備を進めます。調査官への説明時には同席し、進行管理や時間配分にも気を配ります。

さらに進捗に応じて海外本社へも、調査の状況や想定される指摘事項、結果次第での金額的インパクトなどを報告・説明します。


こうして現場対応と経営判断、国内の調査対応と海外本社への説明─異なる立場や視点の間を調整し続ける日々に、吐きそうなほどのプレッシャーを感じながらも、なんとか務めていました。

支え合うことで守られる「安心」

税務の仕事は特に、お金や人生に大きく関わる分、判断の重みが大きいといえるでしょう。
法令の規定や実務の慣習に沿って進めていきますが、それでも「白黒がはっきりしないグレーゾーン」と向き合う場面は少なくありません。

だからこそ、慎重に確認を重ね、積み上げていく。
その分、心にかかる負担は小さくありません。

今でこそ、吐き気をこらえるようなプレッシャーではなくなりましたが、
「これで本当に適切だろうか」と自分に問いかける感覚は、今でも消えることはありません。


多くの納税者の方や税理士の方からのご相談を受け続けるお仕事がある日は朝から緊張していますし、その日の業務を終えてふと夜中に「あの回答でよかったのかな…」と気になって、目が冴えてしまうこともあります。

けれど同時に思います。
そうして悩むこと自体が、相手に真剣に向き合っている証なのだと。

専門家は「ひとりで全てを背負わなくていい」。
周りの知恵を借りたり、セカンドオピニオンを求めたり、相談し合ったり…
支え合いながら進めていくことで、より良い答えを導いていけると、今は感じています。

眠れなくなるほど気にされていた、あの税理士の方の言葉に、かつての、そして今の自分が重なりました。
私も、これからもときどき眠れなくなりながらも、誰かの信頼できる「支え手」であり続けたいと思います。



「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。