空き家は、思い出だけでは守れない?!〜実家が空き家だった6年間と、放っておけない現実〜

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

最近、散歩をしていると、空き家らしき家をよく見かけるようになりました。
実際に空き家が増えているのか、私自身が以前よりそうした家に目を向けるようになっただけなのかはわかりません。
ただ、相続や生前対策に関わる中で、家を見る目線が変わったのは確かです。

近所にある、火事があって焼け跡の状態で残っている家のそばを通ると、思わずぞっとしてしまいます。

「持ち主は今どうされているのだろう」
「このままで大丈夫なのだろうか」

防犯や防火、近隣への影響を考えると、とても気になります。
そして思い返せば、自分の実家も、長いあいだ実質的には空き家の状態でした。

実家が空き家になっていた約6年間

母が体調を崩して入院したのが2019年3月。
退院後はそのまま介護施設に入り、2022年11月に亡くなるまで、結局母は一度も実家には戻れませんでした。

母が亡くなってから半年以上経った2023年夏頃にようやく業者さんに依頼して家の中を片付け、最終的に売却引渡しまで完了したのは2025年2月でした。
そのへんのことはコチラ👇に書いています。


振り返ると約6年間、実家は空き家だったことになります。
当初は、「空き家を所有している」という感覚はなく、「母はもうこの家には戻れないかもしれない」という寂しさのほうが大きかった気がします。

施設に入ったばかりのころだったか、母から「一年経ったら、家は売っていいからね」と言われたことがありました。
その言葉には、母なりの覚悟があったのだと思います。
もう戻れないかもしれないと、母自身もどこかで感じていたのだと思います。

ほどなくして、しっかりしていた母がみるみる変わってしまい、意思能力にも不安を感じるようになりました。
司法書士さんに施設まで来ていただき、売却の意思確認をしていただいたこともあったと記憶しています。
それでも、手続きを進めるには簡単ではない状況になっていきました。

実家を売るというのは、所有者本人が「売っていい」と言っていたとしても、それだけで進められるものではありません。
本人の売却の意思を確認できるか。必要な書類が整うか。残される家族が、その家を手放すことを受け止められるか。
手続きを進められるタイミングなのか。いくつもの条件がそろわなければ、現実にはなかなか前に進みません。。

そうしているうちに、結局、母の生前に実家を売却する機会を逸してしまいました。
家は空いたまま。けれど、家の中には母の暮らしがそのまま残っていました。

食器棚、洋服、写真、書類、日用品。
壁にかかったカレンダーのメモ書き。

誰も住んでいないのに、母の暮らしの気配だけが残っている。
まるで、また戻ってくるような気がしてしまう。
冷蔵庫内の食品類や、シンク下にストックしている乾物や缶詰類を片付けに行ったときも、切なくて涙がこぼれました。

人が住まなくなった家は、少しずつ変わっていきます。
庭木は伸び、湿気がこもり、空気もよどんでいく。



離れて暮らしていた私にとっては、防犯や防火の面も気がかりでした。
台風や大雨のたびに、「実家は大丈夫だろうか」「近隣に迷惑をかけていないだろうか」と心配になりました。

実際に、ある台風のあと実家を見に行ったところ、庭の木が家屋に倒れかかっていたことがありました。
幸い、お隣のお宅に向かって倒れたわけではなく、胸をなでおろしたのを覚えています。

人が住まなくなった家は、思っている以上に早く変化していきます。
家は、人が暮らしてこそ維持されるものなのだと実感しました。

家をたたむ寂しさと、放っておけない現実

空き家というと、「なぜ放置しているのか」という目で見られることがあります。
もちろん、管理されないまま危険な状態になれば、周囲への影響もあります。

いわゆる「空き家法」とは、正式には「空家等対策の推進に関する特別措置法」といい、放置された空き家による倒壊、衛生、防犯、景観などの問題を防ぐための法律です。

この法律では、そのまま放置すれば倒壊など著しく保安上危険となるおそれがあるもの、衛生上有害となるおそれがあるもの、著しく景観を損なっているもの、周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切なものなどを「特定空家等」としています。

特定空家等になると、自治体から助言・指導、勧告、命令を受けることがあり、それでも改善されない場合には、行政代執行により解体などが行われ、その費用を所有者等が負担することもあります。

さらに2023年の法改正で、特定空家等になる前段階の「管理不全空家等」も、市区町村による指導・勧告の対象となりました。

ここで見逃せないのが、固定資産税との関係です。
住宅が建っている土地については、通常、住宅用地の特例により固定資産税の課税標準が軽減されています。200㎡以下の小規模住宅用地は6分の1、200㎡を超える一般住宅用地は3分の1に軽減されます。

国土交通省公式サイトより

ところが、特定空家等や管理不全空家等として勧告を受けると、この住宅用地特例の対象から外れる可能性があります。

国土交通省公式サイトより

つまり、空き家を管理しないままにしておくと、防犯・防火・近隣への影響だけでなく、固定資産税の負担増という形でも現実的な問題になり得るのです。

ただ実際には、そんなに単純に割り切れるものでもありません。
親が施設に入り、そのまま戻れなくなる。
相続が起きても、気持ちの整理がつかない。

家の中には、その人の人生そのものが残っている。
思い出の品や写真、長年使っていた家具や食器。
それらを片付けることは、単なる不用品処分ではなく、「暮らしをたたむ」作業でもあるのだと思います。

私自身、実家の片付けにはかなり時間がかかりました。
そして、売却の引渡しを終えたときには、ほっとした気持ちと同時に、「本当に終わったんだな」という不思議な感覚もありました。

家の行く末も、大切な生前対策

相続対策というと、税金や遺言の話に目が向きがちです。
でも実際には、「家をどうするか」は、とても大きなテーマです。

誰が管理するのか。
住まなくなったらどうするのか。
その家を、次にどう繋いでいくのか。

空き家は、単なる入れ物ではありません。
そこには家族の歴史や、言葉にならなかった想いや、途中で止まってしまった時間があります。

だからこそ、元気なうちに「この家を将来どうしたいか」を少しずつ話しておく。
それもまた、大切な生前対策のひとつなのだと思います。


「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴26年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。