堀 亜砂子 
想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です！
実家に宿る母の思いと生前整理
先日、相続した実家の売却決済引渡しまで無事に終えることができました。
買主の方が「大切にします」と言ってくださったとき
大切な家が新しい暮らしに引き継がれていく何とも言えない嬉しさと
見送る側のほっとした気持ちとが自然と湧き上がってじんと来ました。
実家は築50年近いにもかかわらず比較的綺麗に保たれていると
関わるいろいろな業者の方々からも言っていただきましたが、
それには母の“子供たちに迷惑をかけたくない”という思いが関係していると感じました。
何年も前から老い支度と生前整理を着実に進めてくれていた母は
2019年に急に体調を崩して入院、退院後は約３年間介護施設で暮らしたのち
2022年11月に亡くなりました。
亡くなったあと、実家の片付け作業を依頼した業者の方から
「物が少なくて綺麗ですね」と言われ、片付けも比較的スムーズに進んだのも
母の地道な生前整理のおかげと感謝しています。
最終的に業者にお任せするまでは私が実家に通ってある程度片付けをしたのですが
その過程で見つけた母の丁寧な暮らしの痕跡に何度も心を揺さぶられました。
そして母がご近所の方々とも控えめながらも温かい繋がりを築き
どんなときにも感謝の気持ちを大切にしていたことが、
ご近所の方々が口にされる思い出話や、かけてくださる温かい言葉からも伝わってきました。
受け継いだ想いと経験を未来のために
このたび実家の売却の最終決済と引渡しまで終えたことで、
わが家の相続は大きな区切りを迎えることとなりました。
実家は市街化調整区域に所在していて
土地の形状や位置関係から駐車スペースが取れないことなどもマイナスポイントとなり
内見に来られた方から「場所もいいし、いい家ですね」と言っていただけても
なかなか購入申込みに至らずもどかしい日々が続いたこともありました。
母の生前整理や諸々の準備のおかげで
ほかの相続手続き全般や家の中の片付けなどはとってもスムーズだったとはいえ
実家の売却に至るまでの道のりは決して平坦でなく、正直それなりにしんどかったので
ここまで来れたことがとてもありがたく感慨深いです。
一方で、私自身は高校３年生のときから８年ほど暮らしただけとはいえ
実家というものが名実ともに無くなってしまうことに寂しさも感じました。
このあとは、今年（令和７年）に不動産を売却したことによる譲渡所得税について
来年（令和８年）確定申告を行うことになりますが
そちらについてはすでに「譲渡所得の内訳書」の作成や税額の計算などの準備を整えました。
当事者としての一連の経験を通じ、相続手続きは単なる作業ではなく
家族の思いを紡ぎ次の世代へと引き継ぐ重要な過程だと
あらためて心から実感しました。
特に相続不動産の売却へ向けた道のりでは
不動産業者さん、測量士さん、土地家屋調査士さん、司法書士さんなど
様々なプロの方々に助けていただき、近隣の皆さまのご厚意にも支えられました。
今後はこうした当事者としての経験も活かしつつ
何の備えもなくその時を迎えて苦しむ方々を少しでも減らせるように
生前対策の大切さを伝えることにもますます力を入れてまいります。
その上で、大切な人を亡くして途方に暮れる方々のお気持ちに寄り添い
他の様々な専門家の方々とチームを組んで
実践的で温かなサポートを提供していきたいと思います！
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