『ほどよく孤独に生きてみる』を聴いて~「離れていい」という安心

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

先日、藤井英子さんの『ほどよく孤独に生きてみる』をオーディブルで聴きました。 


藤井英子さんは、94歳になられた現在も診療を続けている漢方心療内科医です。
長年、患者さんの心と体に寄り添ってきた経験から、本書のほかに『ほどよく忘れて生きていく』でも、肩の力を抜いて生きるヒントを優しく教えてくださっています。


ある記事で読んだのですが、藤井さんは診察の終わり、「お大事に」とは言わず、「ご自分を大切になさってくださいね」と最後に添えられるのだそうです。
寄り添ってくださっていると伝わって、とても安心できる言葉だな、と心が温かくなりました。


本書でも、90歳を超えて現役の医師が語る言葉は、どれも力みがなく、でも不思議と心に残ります。
人間関係は、なければ寂しい。でも、あれば煩わしい。
だからこそ「ほどよく孤独でいる」ことを選んでもいいのではないか。そんな提案にとても共感しました。

「離れていい」という安心

この本を聴いていていちばん印象に残ったのは、「近づきすぎない」という考え方でした。

・人の噂は半日もたない
・気が合わないのは当たり前
・友だちより話し相手

どれも、人間関係を少し軽くしてくれる言葉です。

私たちはつい「ちゃんと付き合わなきゃ」とか、「嫌われないようにしなきゃ」と思ってしまいがちですが、
少し距離をとることは決して冷たいことではない。
むしろ人と長く関わるための“心の守り方”なのかもしれません。

老い支度にも通じる考え方

この本を聴きながら、ふと老い支度や終活のことを思い返していました。
人生の後半に向かうほど、人間関係、役割、情報、期待…
いろいろなものが少しずつ重くなっていきます。

そんなときに大切なのは、「全部抱え込まないこと」なのだと思います。

離れていい。
ひとりでいていい。

そう思えると、人生は少しだけ軽くなります。

相続の現場でも感じること

相続の仕事をしていると、家族だから、近い存在だから、といって何でも分かり合えるとは限らないと感じるケースをたくさん見てきました。
むしろ、近すぎるからこそ期待が大きくなり衝突が生まれることもあります。

だからこそ、ほどよい距離や、ほどよい孤独は、家族関係を守るためにも大切な感覚なのです。

ひとりでいる時間が、未来を整える

老い支度や終活というと、何か特別な準備をすることのように思われがちです。


でも本当は、決して特別などではなく

・自分の気持ちを整理する
・自分の望む生き方を考える
・これからをどう過ごしたいか思い描く

そんな静かな時間から始まるものではないでしょうか。


その意味でも「ほどよい孤独」は、人生の後半を自分らしく整えていくための大切な時間なのだと思いました。
もともと私は、ひとりで過ごす時間をとても大切にしています。

誰にも邪魔されずに本を読んだり、調べものをしたり、考えごとをしたり、美味しい珈琲を点てて飲んだり。
そうした時間があるからこそ、人とも穏やかに関われるのだとあらためて感じました。

人とつながることも大切。
でも、ひとりの時間も同じくらい大切。

その両方があってこそ、人生はちょうどよいバランスで進んでいくのかもしれません。

著者の言葉は、どれも押しつけがなく、「まあいいか」で生きていく軽やかさに満ちています。

人と距離を置くことは、人を嫌うことではない。
むしろ自分の心を守りながら人と穏やかにつながっていくための知恵なのです。

人生の後半をどう生きるか。そしてその先に何を遺すのか。
そんなことをゆっくり考えたくなる一冊でした。


「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。