税務署はどうやって相続があったことを知るのか?~デジタル化で整理された情報連携のしくみ

堀亜砂子
堀亜砂子

想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人
相続対策コンサルタント
堀亜砂子です!

「税務署はどうやって相続があったことを知るのだろう」
と疑問に思われたことはありませんか?

相続税は、毎年必ず申告する税金ではなく、人が亡くなったときにはじめて申告の要否を検討する税金です。
では税務署は、その事実をどのように把握しているのでしょうか。

人が亡くなると、死亡届が市区町村へ提出され、戸籍に死亡の事実が記載されます。
この死亡情報は行政機関の基礎情報となり、一定の仕組みにより税務当局にも連携されます。

相続税法58条では、市町村長等が把握した死亡や失踪(「死亡等」)の事実を税務署へ通知する仕組みが定められており、
かつて死亡情報の把握は主に市区町村を通じて行われていました。

令和4年度税制改正で、この規定が見直され、戸籍情報の連携基盤の整備を背景として、
法務大臣が把握する死亡届情報や戸籍副本情報の一定事項を国税庁長官へ通知する仕組みが条文上整理されました。

つまり、従来は市区町村が把握した死亡等の情報を税務署へ通知していたのが、改正後は戸籍副本のデータベースを前提として、法務大臣から国税庁長官へ通知されるルートが制度上確立しました。

死亡の事実そのものはこれまでも把握されていましたが、戸籍情報の連携基盤の整備により、情報連携のルートがより整理されたと考えると分かりやすいでしょう。

固定資産課税台帳の情報も通知対象に

同じ令和4年度税制改正では、相続税法58条に第2項が追加され、死亡等の届出があったときには、市町村長が土地や家屋に関する固定資産課税台帳の登録事項等を税務署長へ通知する仕組みが定められました。

不動産は相続財産の中でも大きな割合を占めることが多く、相続税の課税関係を検討するうえで重要な情報となります。
改正前も、固定資産に関する情報は国税通則法74条の12に基づく協力要請により提供されていましたが、令和4年度税制改正により、令和6年3月1日からは相続税法58条の中で明確に税務署への通知が義務付けられたのです。

相続に関する情報は、この58条だけで把握されるわけではありません。国税通則法に基づく法定資料の制度により、金融機関や生命保険会社などから提出される各種資料も、税務署が課税関係を検討する際の参考情報となります。
たとえば生命保険金の支払調書なども、そのひとつです。

このように、死亡情報、固定資産情報、法定資料といった複数の制度が組み合わさることで、相続開始に関する基礎的な情報が税務署へ提供される仕組みになっています。

近年は行政手続のデジタル化が進み、戸籍情報の連携基盤の整備や各種法定資料の電子化が進められています。令和4年度改正による相続税法58条の見直しも、こうした流れの中で、相続開始に関する情報連携の枠組みを条文上整理したものといえます。

まとめ

令和4年度税制改正で相続税法58条が見直され、戸籍情報に基づく死亡情報の通知ルートが整理されるとともに、固定資産課税台帳の登録事項等についても58条2項により法定化され、令和6年3月から施行されています。

これまでも死亡情報や固定資産情報、各種法定資料はそれぞれの制度に基づいて提供されてきましたが、改正により、相続開始に関する基礎情報の連携について条文上の位置付けがより明確になりました。


制度はすでに、データ連携を前提とする方向へ進んでいます。
「バレないかもしれない」という前提で考えるのではなく、制度として把握され得ることを踏まえて、必要なときに説明できる状態にしておくことが、これからの備えとしてより重要になっていくのではないでしょうか。

相続は突然向き合うことになるテーマだからこそ、いざというときに慌てないための整理が、ご家族の負担を減らし、安心にもつながっていくのだと思います。



「突然の別れ」は、誰にとっても他人事ではありません。
だからこそ、“その時”が来る前に、できる準備を。
あなたやご家族の大切な想いを、

静かに、でも確かに未来へつなげるために─


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この記事を書いた人

堀 亜砂子

堀 亜砂子

税理士・相続対策コンサルタント
~想いと豊かさを未来へ繋ぐ案内人

税理士歴25年、法人・個人含め13,000件以上の相談対応。
個人事務所、ビッグ4税理士法人、外資系事業会社、国税不服審判所、
資産税系税理士法人を経て2023年独立。

将来を約束した恋人が30代で急死、
その後も尊敬する上司の急逝、実母の他界など、
大切な人が突然この世からいなくなる経験を重ねたことから
生前に想いをしっかり伝え合い
その日のためにできる限りの備えをしておくことの
大切さを多くの人に伝えるべく活動しています。